コピー機にはレーザープリンターとインクジェットプリンターがありますが、インクジェットプリンターは家庭用として、レーザープリンターは複合機などの業務用としてよく用いられるという違いがあります。レーザープリンターは、なぜ業務用に向いているのでしょうか。印刷の仕組みに大きなヒントがあります。

レーザープリンターの仕組みと特徴

レーザープリンターは、トナーと呼ばれる樹脂の粉を熱で溶かし、紙に転写することで印刷しています。インクジェットプリンターに比べて本体価格が高く、消費電力も大きいレーザープリンターですが、以下のような利点があります。

  • 印刷スピードが速い
  • 印刷コストが低い
  • くっきりとした文字を印刷できる
  • にじみにくい

レーザープリンターとは

レーザープリンターは、印刷したい画像や文字の形にしたトナー(粉)を静電気の力でドラムという筒にのせ、それを紙に押し付けることで印刷しています。

レーザープリンターの種類

レーザープリンターは、主に以下の2種類に分けられます。

  • ドラム上のトナーを紙に直接転写する「直接転写方式」主にモノクロ機で多く使われています。 
  • 中間転写ベルトというフィルムに一次転写してから紙に二次転写する「中間転写ベルト方式」主にカラー機で多く使われています。

インクジェットプリンターとの違い

一方でインクジェットプリンターとは、液状のインクを吹き付けて印刷する機械のことです。レーザープリンターと比べて印刷速度が遅く、インクを乾かす時間を要し、トナーのコストも上がりますが、写真や絵などを高画質で出力することが可能です。

なぜレーザープリンターは業務用に適している?

家庭用にはインクジェットプリンターが選ばれることが多い一方で、業務用ではレーザープリンターがよく選ばれています。その理由を以下の3点に注目して解説します。

対応できるサイズが多い

レーザープリンターの多くは、オフィスでよく使うA4、A3、B5、B4といったサイズの用紙に対応しています。

家庭用のレーザープリンターでは、A4より大きいサイズに対応できる機種はそう多くありません。そのため、さまざまな種類の書類を印刷するオフィスでは、レーザープリンターが活躍します。

印刷コストが低い

レーザープリンターで使用するトナーは、1本で大量の印刷に使用できるため、長持ちする点が特徴です。

またインクジェットプリンターと比べると、1枚あたりのコストはレーザープリンターのほうが約60%ほど安いと言われています。

印刷速度が速い

レーザープリンターが選ばれる理由として、印刷速度が速いことが挙げられます。

印刷速度を比較するときには、「連続複写速度」に注目しましょう。資料などを大量に印刷する場合、印刷スピードが遅すぎると業務に支障をきたすこともあるので、印刷速度が速いレーザープリンターがおすすめです。

上記の理由からオフィスに導入されている複合機ではレーザープリンターが主流なのです。

まとめ

業務でコピー機を導入する際は、印刷速度やランニングコストが重視されます。レーザープリンターの特徴を知って、自社での業務に適したコピー機を選びましょう。