日本はFAXを利用している企業は95%以上という先進国の中ではダントツのFAX大国です。

FAXは情報が紙に印刷されそのまま保管することが可能なため、IT環境が整っていない地方などでは重宝され、「紙で確認し保管したい」といった理由から高齢者やITリテラシーが低い方の需要があり、多くの企業ではコピー機能の他にFAX機能がついている複合機を導入しています。

今回はそんなFAX機能付きの複合機でFAXを送る手順や、送る際のマナーなどを解説していきます。

複合機でFAXを送る手順

複合機でFAXを送るやり方は機種により順番が異なる場合がありますが、大まかに以下の手順になります。

  • 複合機の「FAX」ボタンを押します。
  • 送信したい原稿を原稿台ガラスか自動送り装置にセットします。原稿台ガラスはコピー機上部を開けると現れるガラス面のことです。
キヤノンのサイトより画像参照

自動送り装置は複合機の上部にあるトレイを指します。

原稿をセットする際は下記のように原稿の裏表に注意してください

原稿台ガラスで送るとき→原稿の表面をガラス面に向けてセットする

自動原稿送り装置で送るとき→原稿の表面を上に向けてセットする

  • 送信する原稿サイズをタッチパネルなどで選択します
  • 原稿を読み取るボタンを押します。
  • 送信先のFAX番号を入力して「送信」もしくは「スタートボタン」を押します。送信が完了したという文言がパネルに表示されたらセットした原稿を忘れず回収します。 

以上が大まかなFAXを送信する流れになります。

複合機でFAXを送る際のマナーについて

複合機でFAXを送る際はただ送ればよいというものではありません。FAXを送る上での最低限気をつけるべきビジネスマナーが存在します。

FAX送信表(送付表)を送る

FAXを送信する前にFAX送信票をA4サイズで最初に送るのがマナーです。FAX送信表は送信するFAXの表紙みたいなもので、突然相手会社に原稿をFAXで送るのは失礼に当たるため気をつけましょう。

FAX送信票には次のような内容を記します。

  • 受信先の会社名・部署名・個人名
  • 送信側の会社名・部署名・個人名・電話・FAX番号
  • 日付
  • 送信枚数
  • 挨拶文「拝啓 歳晩の候、時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
    平素は格別のご高配を賜り、誠に感謝申し上げます」等を加えます。

挨拶文は下記のサイトが参考になります。

FAXの送付状・送り状の書き方【テンプレート付き】会社や個人での送付マナーを紹介

  • 送信した原稿の内容を大まかに記載
  • 補足説明等があれば付け加える。

原稿を複数枚送る際はページ番号を1/3、2/3と記載すると相手側に親切です。

FAX番号を間違えない

FAXを送る際は送り先の番号を何度も確認しましょう。番号を間違えるとやり取りしている原稿が違う場所に届き、会社間の信頼に関わってきます。

機種によっては送り先の番号を二度打ちさせるなどして間違いを防止する機能が搭載されているものもあります。

機密情報は送らない

FAXは送りたい相手に対して直接届けるものではなく、送り先の様々な人がその文書を受信機で見る可能性があります

また上記のように誤って違う場所に送ってしまった際は機密情報が流失してしまう可能性があるため、親展や機密情報が書かれている文章はFAXで送らないようにしましょう。

FAXを送信したら送信先に確認する

機種によっては原稿が相手先にきちんと送信されたかがわかるものもありますが、そのような機種でない場合は相手先に電話して無事送信されているか確認しましょう。

大量の同報送信には注意!

時候の挨拶や移転・休暇の連絡などにFAXを使われることはまだまだ多いかと思いますが、同時に数十件などあまりに大量の同報送信をしようとすると、送信エラーの頻発や不達、更には複合機の設定次第では不達の度にリダイヤルを何度もしてしまい送信先に迷惑がかかってしまうなどの問題が発生します。


また、複合機からのFAX送信は意外と時間がかかる点に注意です。実際に「コピー機屋さん」社内の「スーパーG3」※規格の複合機で同報送信を実施した結果、1時間あたり平均25件という結果になりました。

理論上はA41枚辺り約10秒…という数値が出ていますが、実際には相手先を呼び出している時間、上記のような不通・リダイヤルにかかる時間があるためです。

当然、送信している間FAX回線は埋まっているため受信も滞り、場合によっては重要な連絡を受け取りそびれることも考えられます。


大量のお知らせはFAX送信会社を利用したり、会社公式サイトへの掲載を検討するなど、使い分けをされることをおすすめします。
※スーパーG3…FAX通信の規格のこと。

まとめ

日本では大切な取引の際は書類を介して行うため、それらをやり取りするFAXの文化はこれからも続くと考えられます。

FAX付きの複合機をお求めの方はぜひコピー機屋さん.comまでお問い合わせください。