ミシン目の入った書類を作成する方法

名刺などの小さいサイズの印刷物が必要なときがあります。また、チケットなど入場時に半券の切り離し作業が発生する印刷物が必要なときもあります。その場合ミシン目の入った印刷が活躍することになります。ミシン目をどのように入れ、どのようにして活用するかを考えてみましょう。

ミシン目の特徴

ミシン目の特徴紙などに空けた破線状の孔が、ミシン目のような形状をしていたことから、紙などに入れた断続的な切れ込みをミシン目と呼ぶようになりました。

ミシン目が入っていると

  • ハサミなどの道具を使わなくても切り離せるようになる
  • ミシン目に沿ってちぎりやすくなる
  • 折り曲げやすくなる

などの特徴があります。通常紙を綺麗にカットするには、ハサミやカッターナイフ、定規などの道具を使う必要があります。しかし、ミシン目が入っていれば、それらの道具を使うことなく手で簡単にかつ直線にカットできます。

ミシン目入りの紙の用途としては、納品書・請求書・領収証・カード・名刺・チケット・食券など等です。また、後述のようにカウンター料金の節約できる印刷にも一役買うことになります。

ミシン目の入った書類を作成するメリット

ミシン目の入った書類を作成するメリットをご紹介します。

その1 小さなサイズの印刷物を作成できる

複合機(コピー機)で印刷できる用紙は、小さいサイズに限度があります。つまり複合機(コピー機)が印刷できる最小のサイズが存在するわけです。小さすぎる用紙に印刷しようとすると正常に紙を送ることができず、用紙が詰まってしまったり、印刷がずれてしまったりするトラブルに見舞われることがあります。

最小サイズの大きさは複合機(コピー機)の機種により異なりますが、多くの場合はがきサイズ程度です。さらに小さいサイズを使用する場合だと、例えばビジネスでよく使用される名刺サイズなどがあげられます。この名刺サイズをオフィスで作成したい場合、ミシン目などを活用することで作成が可能になります。

その2 カウンター料金の節約

カウンター料金の節約複合機(コピー機)の保守料金は、カウンター料金と呼ばれる印刷枚数ごとに料金が加算されていく方式で契約することが多いです。

カウンター料金について詳しくは複合機やコピー機のカウンター料金とは?の記事をご参照ください。

ミシン目を活用することでこのカウンター料金の節約にも一役買うことになります。例えば、A5サイズの印刷物を作成したいとき、カウンター契約の場合4枚印刷すると料金は4枚分加算されます。しかし、あとでミシン目で分ける前提でA3サイズに4枚分まとめて印刷すれば、加算されるカウンター料金は1枚分になります。このようにミシン目の入った書類を一度に印刷し分割することでカウンター料金の節約になります。

その3 半券を切り離して渡すなどのユーザビリティに効果

一枚の書類のうち、半分は会社側で保管し、もう半分はお客様に渡したいという書類があったとき、また、例えばチケットなどミシン目に沿ってその場で簡単に切り離して渡すときなどユーザビリティの効果が発揮されます。

ハサミやカッターを使用して切り離すと、時間のロスだけでなく回収した用紙の大きさがバラバラになりがちです。ミシン目を活用して切り離した方が非常にスマートな作業になります。

ミシン目の入った書類を作成する方法

ミシン目の入った書類は、印刷所などに印刷を依頼する方法もありますが、オフィス内で作成することも可能です。オフィス内で作成する場合には、主に以下の二つの方法があります。

その1 あらかじめミシン目の入った用紙で印刷する

ミシン目の入った用紙で印刷一つ目の方法は、あらかじめミシン目の入った用紙に複合機(コピー機)で印刷をする方法です。あらかじめ用紙にミシン目が入っているため、自分でミシン目を入れる必要がなく時間的に効率よく大量に書類を作成することができます。

注意:複合機(コピー機)の機種によっては、ミシン目の入った用紙を使用できないものもあります。

その2 ミシン目を入れる道具を使う

二つ目の方法は、先に用紙に通常印刷し、後からミシン目を入れる方法です。複合機(コピー機)は通常の用紙で印刷を行うため、複合機(コピー機)に負担がかかりません。あらかじめミシン目入りの用紙を用意する必要もないので、一度ミシン目を入れる道具を用意すれば、無駄な用紙の用意などなく、コストが少なくてすみます。ミシン目の入った書類を使用する枚数や頻度が低い場合は、道具を使用してミシン目を入れる方法がおすすめです。

ミシン目を入れるには、“ミシン目カッター”という道具を使用します。台座があり、スライド式の物だと真っすぐミシン目が入れられ、ずれることが少ないため、綺麗な仕上がりになります。

ミシン目の入った用紙に印刷する場合の注意点

複合機(コピー機)であらかじめミシン目が入っている用紙に印刷する場合、気を付けないと印刷物の汚れや複合機(コピー機)内部の汚れ、場合によっては複合機(コピー機)の故障につながってしまう可能性があります。

複合機(コピー機)に対応している用紙で印刷する

対応している用紙ミシン目入りの用紙はたくさんの種類がありますが、複合機(コピー機)の機種に対応している用紙を使用するようにしましょう。
ご利用の複合機(コピー機)の取扱説明書、ミシン目の入った用紙の取扱説明書、各ホームページなどで対応可能かどうか調べるようにしましょう。

ミシン目の入っている用紙が使用できない複合機(コピー機)の機種と用紙の組み合わせの場合、普通用紙に印刷後、道具などでミシン目を入れる方法を選ぶようにしてください。

極力ミシン目部分には印刷しない

複合機(コピー機)や用紙の組み合わせにもよりますが、極力ミシン目部分には印刷しないようにしましょう。

ミシン目があり、細かな穴が開いている状態ですと用紙が破れやすくなっています。その場所にトナーが付着してしまうと、トナーが上手く付着せず印刷物が汚れたり、複合機(コピー機)内部の汚れの原因に、更には故障の原因になる可能性があるからです。

業務に合わせてより良い方法を!

複合機(コピー機)でミシン目の入った書類を作成する場合、以下の3つの方法があります。

  • 外注の印刷所に依頼する
  • 自身でミシン目入りの用紙に複合機(コピー機)で印刷をする
  • 自身で印刷した書類にミシン目カッターなどの道具を使ってミシン目を入れる

ミシン目の入った書類を使用する業務がどれくらいの量があるのかを把握し、それに合わせてコストを鑑みて、より良い方法を選ぶことでコストパフォーマンスを高めるようにしましょう。