業務用コピー機は、印刷コストが安かったり大量印刷が出来たりとコスパがよいプリンターですが、写真など高画質が求められる印刷には向かないと言われています。

しかし、ポイントを押さえれば、業務用コピー機でもきれいに印刷することが可能です。

今回は、業務用コピー機・複合機で写真をきれいに印刷する方法3選を紹介します。コピー機・複合機での写真印刷にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

コピー機・複合機が写真の印刷に向いていない理由

一般的にコピー機・複合機は写真の印刷には向いていないと言われています。

写真の印刷に向いていない理由として、「印刷手法が写真に適していないこと」が挙げられます。

コピー機・複合機はトナーパウダーを熱で溶かして紙に定着させる印刷手法を用いています。粉末状の原料を用いており、インクが混ざりにくい仕組みのため、高度な色が再現しにくいと言われています。

一方、インクジェットプリンターは液体のインクを使って印刷します。吹き出し口からインクが紙に噴射されて印刷される仕組みになっており、噴射されるインクの大きさは1ピコリットル(1兆分の1リットル)~2ピコリットルというとても小さな粒です。小さな粒で印刷される手法であるため、繊細な色やコントラストの表現が可能です。また、インクジェットプリンターの中にはプリンターの基本色よりも多い5,6色のインクを使用するものもあります。


色が混ざりやすい仕組みであり、使っているインク数も多いことから、インクジェットプリンターのほうが写真の印刷に適していると言われています。

コピー機・複合機で写真を印刷するメリット

オフィスなどでは業務上大量に印刷するケースが多く、コピー機・複合機を使用していることが多く見られます。ポイントを押さえて使うことで、コピー機・複合機でもきれいな写真を印刷することが可能です。ここからは、コピー機・複合機で写真を印刷するメリットを解説します。

大量に素早く印刷できる

コピー機・複合機は、同一原稿を大量に印刷する用途に適しているため、大量に素早く印刷できる点が魅力です。印刷速度の速さだけではなく、印刷後の乾燥時間も短いため、効率的に作業を進めることができます。

滲みにくく水にも強い

コピー機・複合機では、印刷に粉末状のインクであるトナーを使用するため、水分を含まず滲みにくいことが特徴です。印刷された用紙に、蛍光ペンやマーカーなどで書き加えても滲まずきれいな状態を保つことができます。

ランニングコストが安い

コピー機・複合機では、インクが固まりづらく長期的に使用ができたり、消耗品の交換頻度が低いことからランニングコストが安いと言えます。メンテナンスもしやすいため、人件費も削減でき、コストがかかりづらいことが特徴です。

コピー機・複合機で写真を印刷するデメリット

ここからは、コピー機・複合機で写真を印刷する場合のデメリットを解説します。あらかじめデメリットについて知ることで、トラブルを未然に防ぐことが可能です。

高度な印刷には対応しづらい

コピー機・複合機では、再現できる色合いに限度があります。グラデーションや細かい色分けなど、高度な印刷が必要な場合はインクジェットプリンターとの違いが出やすいこともあります。

発熱・消費電力が大きい

コピー機・複合機は、熱を使ってトナーを紙に圧着させるため、複合機自体を温める必要があります。複合機を温める電力の分、インクジェットプリンターよりも消費電力が大きい傾向です。

また、複合機を温めるためのウォームアップが必要になるため、印刷する枚数が少ない場合、時間がかかってしまうことも考えられます。

白フチがでてしまう

コピー機・複合機で写真を印刷すると写真の外側に白フチがでます。この現象は写真だけでなくはがきや年賀状を印刷する際もでてしまいます。そしてコピー機・複合機の構造上白フチなしの写真を印刷することは出来ません。

理由は印刷時に溶けたトナーインクが印刷用紙のフチからこぼれてしまうと、コピー機内部の機械に付着し故障してしまうためです。

そのため白フチなしの写真を印刷したい場合はインクジェットプリンター、もしくはインクジェット複合機が最適です。

コピー機・複合機で写真をきれいに印刷するには

ここからは、コピー機・複合機で写真をきれいに印刷する方法を紹介します。工夫をすれば、コピー機・複合機でも十分に写真の印刷が可能です。

]当記事で解説するのは、以下の3つのポイントです。

光沢紙を使う

光沢紙は、写真印刷に使用されることが多い用紙です。用紙に光沢加工が施されており、通常の紙よりも凹凸が少ないため、印刷がきれいに反映されることが特徴です。

また、コピー機・複合機では印刷時にドラムカートリッジを通るため、光沢が入りやすい仕組みになっています。光沢紙を使うことで、さらに表面の光沢が増し、写真の写りがきれいになる傾向があります。

高画質なデータを使う

元の原稿やデータの画質が十分であるか確認することもポイントの1つです。

高画質なデータを使うことで粗さを押さえることができるため、印刷物の質を高めることが可能です。画質によって、「色合い」「彩度」「濃度」などの要素が最適化され、見やすい写真になります。

プリンターの設定を写真用にする

プリンターの設定を写真用に合わせることで、データに適した設定で印刷することができます。

プリンターによっては、写真用の設定だけではなく、「高画質設定」があったり、コントラスト・彩度・濃度が個別で調整できる機能があったりと、設定の種類が異なる場合もあります。あらかじめ確認してから使用しましょう。

まとめ

この記事では、コピー機・複合機で写真をきれいに印刷する方法について解説しました。光沢紙や高画質なデータを使ったり、プリンターの設定を調整することで、コピー機・複合機でも、きれいな写真を印刷することが可能です。

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