印刷量の減少やオフィス縮小が進む中、「今の契約を続けるべきか」と悩む企業が目立つようになりました。ただ、途中解約の可否で判断が止まり、次の一手に進めないケースも少なくありません。

リース契約は途中解約不可が原則ですが、費用負担を抑える方法は複数あります。契約内容と利用状況を整理することで、自社に合う選択肢が判断しやすくなります。

当記事では、仕組みや費用、現実的な見直し方法を分かりやすくまとめます。コピー機の見直しを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

【この記事で分かること】

  • コピー機リースが途中解約できる条件と、できない理由
  • 途中解約にかかる費用・残債・送料の目安
  • 実務で取り得る現実的な見直し方法
  • 契約書・請求書のどこを確認すべきか

リース契約が途中解約できない理由

コピー機のリース契約は、利用者が途中で自由に解約できる前提では設計されていません。そもそもの契約構造や会計上の扱いにより、リース会社が購入費用を回収する必要があるためです。

ここでは、途中解約が認められない仕組みと、解約時に発生する費用の考え方を整理します。

原則「契約期間中の残債を払い切るまで解約は不可」

途中解約が難しい背景には、リース会社側の事情があります。コピー機の購入費用を月額リース料で回収する仕組みになっているため、支払いが途中で止まると回収ができなくなるためです。そのため、契約期間中に解約する場合は、残っている月額リース料を一括で支払う必要があります。

借受日前は「契約開始前」にあたるため解約できる(※1)可能性はありますが、実際には書類締結のタイミングで不可になる例も多く、実務では「契約締結後は解約不可」と理解しておく必要があります。廃業や倒産など、経営が継続できない場合のみ、例外的に認められるケースがあります。

(※1)借受日以前でも、契約書・納品依頼書の締結状況によっては解約不可になる場合があります。

途中解約に伴う精算費用(残債)とは

途中解約で発生する主な費用は残債であり、残っている月数と月額リース料を掛け合わせて算出します。一部の契約(メーカー直販など)には、機器の価値を残す「残価設定型」が存在し、途中解約時にこれを精算する必要があります。

一般的なゼロ残価のファイナンスリースとは取り扱いが異なるため、契約書で方式を必ず確認してください。さらに契約内容によっては、途中解約手数料や違約金が追加される場合もあるため留意が必要です。

残債の精算は一般的には一括払いが前提ですが、リース会社によっては分割に応じる例もあります。契約ごとに費用構造は異なるため、契約書で計算方法を確認することが重要です。

返却時の配送費・撤去費も必要

満了・途中解約を問わず、契約終了時には機器の返却に必要な搬送費や撤去費が発生します。専門業者の搬送費は都市部では2~3万円が目安で、建物の構造が複雑な場合は5万円前後まで上がることがあります。

エレベーターがない建物やクレーン作業が必要な環境では追加費用が生じるため、実費負担は避けられません。撤去費はリース契約に含まれないため利用者の支払いとなります。

例外として、新機種への入れ替え契約を結ぶと、販売店が搬送費を負担するケースもあります。搬送費・撤去費は地域や設置場所の条件で金額が変わるため、事前に見積もりを確認することが重要です。

途中解約を検討する企業に多い悩み

途中解約を考える企業の多くは、「契約当初と比較して利用状況が大きく変化した」ことが原因です。DX推進や在宅勤務の浸透により、印刷量・利用頻度・必要スペックが大きく下がり、契約内容とのギャップが生まれています。

ここでは、その典型的な悩みを具体例とともに整理します。

印刷量が想定より大幅に減った

印刷量が契約時の想定より大きく減ると、リース料の費用バランスが崩れやすくなります。近年ではDX化や在宅勤務の影響で印刷量が「3~5割減」になる企業も多く、このズレが見直しの主要因になっています。

いわば、印刷量が減ってもリース基本料は固定のまま残るため、「使っていないのに支払いだけ続く」という感覚が強まりやすい状況です。

在宅勤務の拡大で機器の稼働が減った企業ほど負担感が大きく、実際には印刷枚数の減少が契約見直しのもっとも一般的な理由になっています。固定費の重さが経営に影響し始めると、途中解約や機種変更を検討する動きが加速します。

オフィス縮小・移転で大型機が不要になった

オフィス規模や働き方が変わると、契約時に選んだ大型機が業務に合わなくなるケースが増えています。人員削減やフロア縮小で設置場所が確保できず、A3対応機よりも小型のA4機で十分という判断に変わる企業も多いです。

マンションオフィスや地方拠点への移転では、搬入経路が狭いことが原因となり、大型機の継続利用が物理的に難しくなる例もあります。

印刷量が減り続けると、維持費ばかりが目立つようになり、契約当初とのズレがはっきりしてきます。こうした環境の変化は、途中解約よりも入れ替えや満了後の見直しを優先して検討するきっかけになります。

機種性能が合わない/サポート品質への不満

業務内容と機種性能が一致しない場合、日常業務に支障が出るため見直しを検討する企業が増えています。高速印刷が不要な業務に大型機を使うケースや、逆にスキャン速度が遅く作業が滞るケースが典型例です。

故障頻度が高い機種ではメンテナンス対応が追いつかず、ダウンタイムが積み重なることで不満が増大します。保守会社の対応が遅い場合も、業務への影響が大きく、信頼性低下につながります。

最新OS(パソコンの基本ソフト)非対応によるセキュリティ面の不安や消耗品コストの増大も、多く見られる契約見直しの理由です。

途中解約以外で取れる4つの選択肢

途中解約そのものは難しくても、現状に合わせてコストやスペックを最適化する方法は複数あります。特に、満了後の入れ替えや残債の巻き取り、再リースなどは、実務で広く採られている現実的な対策です。

ここからは、企業が実際に取り得る4つの選択肢を順番に解説します。

① 契約満了まで利用した後に入れ替える

途中解約が難しい契約であれば、満了まで使い切ってから入れ替える方法が、実務上もっとも現実的な選択肢です。満了時には残債の精算が不要となり、追加負担なく最新機種へ移行できます。

印刷量の変化や業務内容に合わせてスペックを選び直すことができ、カウンター料金や保守契約も一緒に見直しやすくなります。契約期間を把握しておくことで管理がしやすくなり、交渉も満了時に行えるためコストの無駄が発生しにくい点もメリットです。

負担を抑えながら機器更新を行いたい企業にとっては、有力な選択肢になります。

② 機種の入れ替えで残債を吸収できるケースもある

残債を抱えていても、新しいリース契約に組み込む形で精算を行う方法があります。次のリース契約に残債を組み込むことで、追加負担を抑えつつ機種を入れ替える方法(一般に「巻き取り」と呼ばれる)があります。

こちらは途中解約ではなく「新契約への条件調整」として扱われるため、費用の再試算が重要です。印刷量の変化や業務内容の見直しにより、現在の機種が合わなくなった企業であるほど有効な方法となります。

コピー機屋さん.comでは、6年リースを前提に利用状況を精査し、無駄のない機種選定を行っています。故障リスクの低減や業務効率の向上にもつながるため、実務上の相談が多い選択肢です。

③ 使い続ける(放置)という選択も現実的

残債が大きい場合は、途中解約よりも「満了まで使い切るほうが総額負担が小さくなる」ケースが一定数あります。リース会社も倒産など特別な事情がない限り途中解約に応じにくく、現場では「途中解約を選ぶ企業はほぼいない」という声が多く聞かれます。

契約延長によるコスト抑制や業務への影響の少なさを重視する場合には効果的な手段となります。入れ替えに伴う作業負荷や調整の手間を避けたい場合にも有力な選択です。

契約を継続する場合は、性能・故障リスク・業務影響を踏まえ、費用差を試算した上で比較判断することが重要です。

④ リース満了後に「再リース」でコストを抑える

再リースは月額数千円まで費用を抑えられる一方、機器の老朽化による故障リスクが高まる点には注意が必要です。印刷量が少なく、業務に支障が出にくい場合に向いています。

コピー機屋さん.comの実務においても、3割ほどの会社様がリース満了後、再リースを選択されています。高機能を求めない業務であれば、現行機をそのまま使うだけで費用対効果を維持できます。

再リースは、一部機能に制約が出る点を理解した上で選択すれば、支出を抑えつつ安定した運用を実現できる選択肢です。

自社の状況を整理すると「最適な選択肢」が分かる

取れる選択肢は、契約内容・印刷量・オフィス環境など、企業ごとの状況によって大きく変わります。そのため、まずは現在の利用実態を数値で見える化し、どの選択肢がもっとも合理的か判断することが重要です。

ここでは、最初に確認すべき契約情報と、利用状況の整理方法をまとめます。

まず確認すべき契約内容

最適な見直し判断を行うためには、契約書に記載された情報を整理し、現在の利用状況と照らし合わせることが重要です。特に、残月数や残価設定の有無は費用負担を左右する要素であり、最初に確認しておきたい項目です。

項目具体的に確認する内容判断に役立つ理由
契約期間・残月数経過年数・満了通知の時期途中解約の可否や入れ替えの現実性が分かる
月額リース料・総支払額残価設定(※2)の有無も含めて確認精算リスクや負担総額を把握できる
保守契約カウンター料金・最低保証枚数印刷量とのギャップを確認できる
機種スペック印刷速度・カラー対応・性能業務に適しているか判断できる
解約条項残債計算式・例外条件費用試算と交渉準備に必須

契約内容が整理できると、途中解約が現実的か、入れ替えで負担を抑えられるかといった判断がしやすくなります。不明点があれば、リース会社へ照会することで、より精度の高い判断につながります。

(※2)コピー機のリースは原則ファイナンスリースで残価ゼロ前提が標準ですが、一部の特約やメーカー直販では残価が設定される例もあります。

印刷量と利用状況の整理

契約内容に加えて、実際の利用状況を数値で整理することが、適切な見直し判断につながります。特に、印刷枚数や稼働状況を客観的に把握すると、契約時とのギャップが明確になり、どの選択肢が合理的かを判断しやすくなります。

項目具体的に確認する内容判断に役立つ理由
印刷枚数の推移モノクロ・カラーの年間推移契約時とのズレを数値で把握できる
カウンター料金月次の変動と印刷量の関係DX化や出社率の影響を評価できる
社員数・出社頻度人員変動・出社率の記録機種の稼働状況を客観的に把握できる
故障・メンテ履歴回数・対応頻度を記録性能・スペックの過不足の判断に役立つ
利用率の算出印刷量 ÷ 契約時想定値再リース適性や入れ替え判断が容易になる

利用状況を数値化すると、印刷量の減少で再リースが適しているのか、機能不足で入れ替えが必要なのかが明確になります。客観的なデータに基づく整理は、無駄なコストを避けるための重要な工程です。

判断チャート

契約情報と利用状況をざっと整理すると、自社にとって現実的な見直し方法がおのずと見えてきます。残期間・印刷量・故障頻度・カウンター料金などを軸に整理すると、途中解約が現実的か、入れ替えが有効か、再リースで十分かが明確になります。

状況別の最適な判断基準を以下の表にまとめました。

状況判断の方向性理由
残期間2年以上継続利用 or 残債巻き取り入れ替え途中解約は費用負担が大きく非現実的
印刷量が3~5割変動しているスペック最適化のための機種変更過剰コストまたは業務効率低下の改善に直結
故障が少ない・印刷量が少ない再リース(月額負担の軽減)月額数千円(※3)まで抑えられ、コスト最小化が可能
満了半年以内複数社見積もりで契約条件を交渉カウンター料金・保守料の削減効果が期待できる

判断基準を整理すると、経営判断に必要な材料がそろい、社内説明資料としても活用できます。数値と契約情報を組み合わせて評価することで、過不足のない最適な選択がしやすくなります。

(※3)台数・機種で幅があります。

コピー機屋さん.comに相談するメリット

個別の契約や利用状況を総合的に判断するには、請求書・保守契約・印刷データなど複数の情報を組み合わせて検討する必要があります。コピー機屋さん.comでは、これらを一元的に分析し、最小負担で見直せる選択肢を提示します。

■導入前

● 実データを用いた機種選定
実際の請求書や印刷量から過剰スペック・不足スペックを判断し、最適な構成を提案します。

● 印刷量の多い企業には単価交渉を実施
メーカーとの交渉により、カウンター料金の削減につながるケースがあります。

● 現行契約を踏まえた「損しない選択肢」を提示
残債・保守料・カウンター料金を総合評価し、もっとも負担が少ない選択肢へ導きます。

■導入後

● 利用変化に合わせた運用提案
5年・6年リースを前提に、利用状況の変化を踏まえた柔軟な見直しが可能です。

● 偏った印刷量やコストの異常値を早期に検知
カウント数が急激に増えている、または減っているなど通常と違う数値を確認すると当社から確認のご連絡を差し上げることがあります。業務負荷や利用頻度の変化を踏まえ、将来を見越して機種入れ替えをご提案します。

専門的な目線で状況を整理することで、契約のムダを減らし、業務に合う運用をサポートします。

まとめ|途中解約は原則不可だが「損をしない見直し方法」は必ずある

コピー機のリース契約は途中解約不可が原則であり、残債や撤去費用が大きな負担につながります。しかし、契約内容と利用状況を整理すると、契約満了後の入れ替え・残債の巻き取りなど、負担を抑えながら見直す方法を判断しやすくなります。

コピー機屋さん.comでは、請求書や利用データを細かく確認しながら、負担を抑えた見直し案を提案しています。契約内容と実際の利用データを照らし合わせ、残債・保守料・カウンター料金を総合的に評価できるため、社内だけでは判断しにくい「最適な見直し案」をご提案できます。お気軽にご相談ください。